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Paolo Fanale パオロ・ファナーレ と菅 英三子 のDuo Recitalを聴いてきました。
1月19日 紀尾井ホール。

Fanaleは一昨年のSolo Recital を聴いた折に、彼の音楽性と技術力の高さに衝撃と深い感銘を受けたので私はとても期待をしていたのですが
Duoという形態が今回は裏目に出たようです。聴衆は沸いていたのですが。二人の演唱スタイルがまるで違うのです。

  Suga  生真面目な歌、高音は確実に良く出る。夜の女王などは相当によかったがFanale に比べると身体の中に固く留まる息が多く、自由な歌唱とはとても言い難い。
息と共にある訓練が不足しているように思えます。
フランスオペラやアンコールでのIl bacio(口づけ)など高音は良いが中声域以下の音が朧になってクリアに出て来ない。そのためメロディが希薄となって残念。

Fanaleのステージは明るい。終始にこやかで客席と通じ合う息がある。

  前回はソロリサイタルだったのだがその時に比べるとこの日やや神経質になっていて大声指向もあったが、高音のデイミ二ュエンド(だんだんと消えてゆく)などの技術は健在。
  ドイツ語で歌われるモーツアルトはやはりドイツ語圏のテノールとは異質なものありです。
  しかしその他の曲は皆文句なく秀逸だった。
  アンコールでの「冷たい手」と「ファウスト」「真珠採り」は圧感。
       高音は息を呑むほど美しい。

  私は今年の5月にはウイーン国立オペラで「愛の妙薬」を聴くことになっています。
ウイーンフィルの伴奏 で歌うFanale、今から待ち遠しいです。